JAZZ PIANO / MINOR II–V–I · 05

ビル・エヴァンスに学ぶマイナーⅡ–Ⅴ–Ⅰフレーズ分析⑤|Beautiful Love・最終回

Seiya Matsushita · Pivo Music School · 2026-11-07

ビル・エヴァンス・トリオ『Explorations』(1961年)収録「Beautiful Love」のフレーズを読み解く全5回シリーズの最終回。今回は、ハーフディミニッシュ上のDメジャー・トライアドとシンプルな解決に注目します。

演奏動画|Instagramリール

譜例を見ながら演奏を聴き、音の流れとリズムを確認しましょう。

Instagram Reel ↗

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Bill Evans Beautiful Love minor ii V i Em7(♭5) → A7 → Dm notation
Em7(♭5) → A7 → Dm

Em7(♭5)|Dメジャー・トライアドの応用

Bill Evans Beautiful Love minor ii V i Em7(♭5) notation
Em7(♭5)

2拍3連の3つ目からAで始まり、B♭を経てD、F♯へ上行します。B♭を除くA・D・F♯はDメジャー・トライアドの構成音です。Em7(♭5)に対してD=♭7、F♯=9th、A=11th。♭7をルートとするメジャー・トライアドをアッパーストラクチャーとして捉えると、ロクリアン♯2を思わせる響きを作れます。B♭はコードの♭5です。

A7|ルートと♭9で緊張感を作る

Bill Evans Beautiful Love minor ii V i A7 notation
A7

A(ルート)とB♭(♭9)を中心とした、音数の少ないフレーズです。前の小節の豊かなテンションとの対比が効果的で、♭9が次のDmへ向かう緊張感を生みます。

Dm|コードトーン中心の下降と解決

Bill Evans Beautiful Love minor ii V i Dm notation
Dm

D・F・Aといったコードトーンを中心に下降して着地します。途中のB♭はDナチュラル・マイナーに含まれるスケール音として、流れの中の通過音と考えられます。

このフレーズから学べること

Em7(♭5)ではアッパーストラクチャーを用いた色彩的な上行、A7ではルートと♭9による簡潔な緊張、Dmではコードトーン主体の自然な下降。複雑さとシンプルさの対比がポイントです。

Beautiful Love|全5回のシリーズ

同じ録音から採譜した5つのフレーズを、順番に聴き比べてみてください。

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