JAZZ PIANO / MINOR II–V–I · 05
ビル・エヴァンスに学ぶマイナーⅡ–Ⅴ–Ⅰフレーズ分析⑤|Beautiful Love・最終回
ビル・エヴァンス・トリオ『Explorations』(1961年)収録「Beautiful Love」のフレーズを読み解く全5回シリーズの最終回。今回は、ハーフディミニッシュ上のDメジャー・トライアドとシンプルな解決に注目します。
演奏動画|Instagramリール
譜例を見ながら演奏を聴き、音の流れとリズムを確認しましょう。
フレーズ全体を確認

Em7(♭5)|Dメジャー・トライアドの応用

2拍3連の3つ目からAで始まり、B♭を経てD、F♯へ上行します。B♭を除くA・D・F♯はDメジャー・トライアドの構成音です。Em7(♭5)に対してD=♭7、F♯=9th、A=11th。♭7をルートとするメジャー・トライアドをアッパーストラクチャーとして捉えると、ロクリアン♯2を思わせる響きを作れます。B♭はコードの♭5です。
A7|ルートと♭9で緊張感を作る

A(ルート)とB♭(♭9)を中心とした、音数の少ないフレーズです。前の小節の豊かなテンションとの対比が効果的で、♭9が次のDmへ向かう緊張感を生みます。
Dm|コードトーン中心の下降と解決

D・F・Aといったコードトーンを中心に下降して着地します。途中のB♭はDナチュラル・マイナーに含まれるスケール音として、流れの中の通過音と考えられます。
このフレーズから学べること
Em7(♭5)ではアッパーストラクチャーを用いた色彩的な上行、A7ではルートと♭9による簡潔な緊張、Dmではコードトーン主体の自然な下降。複雑さとシンプルさの対比がポイントです。
Beautiful Love|全5回のシリーズ
同じ録音から採譜した5つのフレーズを、順番に聴き比べてみてください。
オンラインジャズピアノレッスン
今回のようなフレーズ分析を、実際のアドリブに応用したい方へ。個人レッスンで一緒に学べます。